皆様こんにちは。アトリエ研鑽豊田美術倶楽部です🎨🖌️

このたび、安城市が主催する「第82回安美展」において、私が講師を務める豊田中日文化センター絵画教室の受講生、重田さんが見事入選を果たされました。誠におめでとうございます!

記憶を「形」にする絵画の持つ力



今回の入選作は、そのテーマ選びと表現のユニークさが際立っていたのではないでしょうか。
重田さんが油絵で表現されたのは、ご自身の遥か昔の「夢の世界」
何と約80年近く前の子供の頃の記憶を辿り、それを鮮やかな色彩と独自の構成でキャンバスに落とし込んだ作品なのです。

この力強い創作活動を拝見し、まずその記憶力の確かさには本当に脱帽します。
長い時間を経ても失われない、大切に温められてきた内面世界を、絵画という形で表現する喜びと感動を改めて教えていただいた気がいたします。

重田さんの創作意欲は、この「夢の世界」の表現に留まりません。



今年の夏には、さらに深いテーマに挑まれた作品を発表されています。

それはご自身の戦争体験に基づいた、非常にメッセージ性の強い油彩画でした。
描かれたのは、原爆投下直後の広島市街の惨状と、投下前の穏やかな風景を対比させたビフォー・アフターの情景です。
定点観測のように捉えられた二つの時間が、見る者に強烈な問いを投げかけるような作品に仕上がっていたのです。

これらの力作2点が、「第24回戦争を語り継ぐ会」の朗読劇『この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキより』のポスタービジュアルとして使用されました。
絵画が、単なる美術作品としてだけでなく、歴史を語り継ぎ、平和を願う強いメッセージを伝える役割を果たした瞬間だったと言えるでしょう。

絵画は人生の経験を映す鏡かもしれない



今回の重田さんの活動は、絵画が技術だけでなく、人生の経験や記憶を表現する素晴らしい手段であることを示してくれました。
特に長年培ってきた記憶や想いを、油絵という形で「形」に残せるのは、本当に素晴らしいことだと思います!

当絵画教室では、年齢や経験を問わず、誰もが持つ「表現したい」という気持ちを大切にしています。
絵画は、自己と向き合い、内面を深く掘り下げ、そして他者と心を通わせるためのツールの一つかもしれませんね。

重田さんのように、心の中にある情景をキャンバスに表現してみたい方、また、絵画を通じて自己を再発見してみたい方は、ぜひ一度、私たちの教室を訪れてみてはいかがでしょうか。
皆様の新しい一歩を、心よりお待ちしております。


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